『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(advanced)

 一晩明けて他の人の感想を参照したりした。なるほどにゃー、から、くそがー、まで色々と。
 普段あんまり人の感想って見ない(エロゲにせよアニメにせよ本にせよ)のだが、エヴァだと見てしまうあたり、やはり勝てないというか何というか……。
 
ミサトさんの頑なさは立場によるもの、アスカの苛烈さ(言葉ほど実際には苛烈には感じられない訳だけれど)は期待と失望によるもの、というのはその通りだと納得した上で、しかし尚も「だが、シンジくんは救えない! お前たちにはな!」などとぶっ放したくなる感じ。
・彼女らの行動にはシンジくんへの気遣いや期待が読み込める、のだが、しかしそれは外部から読み込んだ結果でしかなくて、肝心のシンジくんの主観から見ると全然やさしくない、というところにとりあえず注目すべきかなーと思う。彼女らは立場的に、道義的に、倫理的に、優しいし正しい。だけれども、彼の心が欲しているのはそういった優しさではなくて、置いてけぼりで護られたり正しい言葉で打擲されたりすることではなく、手をとって導いてくれることをこそ、彼は望んでいたのではなかったか。
・ということを思ったのだけれど、それはそれとして描写からミサトさんやアスカの優しさを客観的に読める人はすごいなあと思った。もし初見で全部読み切っていたなら平伏するしかないし、自分が複数回観たところで同じ認識に辿り着けるかは相当怪しいものだな、とも思う。細かな描写を読み落としながら一方で与太をぶっぱ、というのは余りにも邪悪なので(自戒)。
・認識が今もって揺らいでいるのだが、再度観に行くお金がない(もやし生活)。来月になったらもう一回、もう一回くらいは観ておかないと……。