『狂乱家族日記 壱さつめ』/日日日

・事前情報として「日日日はヤバい」といったような噂だけは耳にしていたため、欝だったらどうしよう、グロいのも覚悟すべきか、と戦々恐々の体で読書に臨む羽目となった……のですが、思った以上に優しい世界の話でした。優しい世界は大好きです。

・続刊を意識してか、掘り下げの行われているキャラはまだ少ない印象。キャラ同士の哲学バトルという訳でもなく、ロジックを積んだ上での政治的駆け引きでもなく、一切合切の悲劇を喜劇にブチ組み替えてしまう乱崎凶華様の圧倒的暴力性だけで清々しく全てを台無しにしていったような、そんな印象があります。

・笑うべき者が最後に笑えている世界というのはとても好ましいものです。改めてそう思いました。